こんばんは。
蒲原屋三代目、かんぶつマエストロのしんやことみです。
『手作り わらび餅セット』を買ったお客様から
「わらび餅を作ってしばらく冷蔵庫に入れておいたら、食感が悪くなってしまったけれどなぜ?」
そんなご相談を受けました。
それは、すごくいい体験だと思いました。
実は、レシピに冷蔵庫で長時間冷やさないで!と注意書きはしています。
でも、失敗したからなぜ?と考える。
わらび餅を作る工程は、
わらび粉というでんぷんを水に溶かして甘みを加える
↓
火にかけて練って糊状にする
↓
それを冷ましてきな粉をまぶす
が通常工程です。
最近は、わらび粉がかなり高価なため一般的には甘藷でんぷん(さつもいものでんぷん)などで代用されていることが多いです。
蒲原屋の「手作り わらび餅セット」も手軽に作っていただくため、甘藷でんぷんを使っています。
それでも、出来立てはプルプルモチモチなんです。
作った方のほとんどが
「出来立てがすごく美味しい!」
「今までで食べた中で一番美味しい!」
と、いってくれます。
本当に出来立ては、めちゃくちゃ美味しい!
(実は、大好物なんで熱くなってしまいました。)
そんなわらび餅を、冷蔵庫に保存しておくとあら不思議!
食感がボソボソになって美味しくなくなってしまうのです。
でもね、これは当たり前のこと。
糊状になったでんぷんは、長い時間冷やすと食感がボソボソになるのが当たり前。
それはでんぷんの特性上、当然の事なのです。
冷蔵庫入れたご飯を温めずに食べようとしたら、パサパサになっていません?
それと同じ原理です。
自分で作ってみて、体験するとよく分かる。
これが、体験の価値なんです。
わらび餅を作るには、
でんぷん(わらび粉や甘藷でんぷんなど)+砂糖(水あめの場合もある)+きなこ
が、本来の材料。
(黒蜜かけるなら、黒糖がプラスされる)
それ以外は、いろいろ入れる必要はない。
でも、わらび餅って冷蔵庫に保存して売られていますよね?
不思議だと思いませんか?
最近ネット通販などでも「生わらび餅」という商品も見かけたりして。
「生」ってなんだろう?
もともと、わらび餅って生だよね???
すごく気になって、色々と調べてみました。
スーパーや通販などで販売している物の原材料表示をみたら、色々な添加物がいっぱい。
うん、そうだよね。
普通に作って冷やしたら、パサパサになっちゃうもの。
でも、それだと商品価値がなくなってしまう・・・。
作る経験がないと、「いつまでも柔らかい事はいいこと」と思ってしまう。
でも、ここに『自分で作るという経験』が入ると「おかしいな?」という疑問が湧く。
いい悪いはともかくとして、違いが分かる事が大切なんじゃないかな。
それから、色々調べて判断すればいいから…。
まずは、疑問に持つためには体験がないと難しいですよね。
ちなみに、「本わらび粉使用!」と書いてあるのに安い物も多いです。
裏シールをみたら、すごく後ろの方に書いてある。
ちょびっとだけ入ってても、使用は間違いないもんねー。
これも、本わらび粉を買った体験があるから「安すぎない?」「色が白すぎない?」と疑問に思える。
作るという事は、美味しくできても失敗しても、体験とという価値が手に入る。
だからこそ、あなたにもたくさん体験してほしいと思うのです。
みなさんにとって乾物が身近にありますように。
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