買い物の価値

最近、書店が減ってしまって不便だ。

そんな話を友人としました。

私は、できるだけ地域の書店で本を買うようにしています。

欲しい物が無い場合は仕方なくネットで購入したりします。

でも、あるかどうか一度近所の書店の確認してみます。

ついでにブラブラ覗きながら、手に取ってみたら面白そう!って買う予定のない本を購入する。

または、店員さんのおすすめPOPで、読んだことのない作家に出会ったり。

そんな出会いがあるから書店通いがやめられないのです。

アマゾンのおすすめとは、全く違う楽しみがある。

今はインターネットで買えるないものがないくらい。

昔だったら田舎では売っていないような物も買える。

そして、価格も比べてられるから、安くて手に入る。

でもね、なんだかつまらない。

ちゃんと、物は手に入ってるんです。

だから同じくらい嬉しいはずなのに・・・。

すこしつまらないのではなぜだろう???

15年以上前に東京に行って買ったムーミンのマグカップ。

ドキドキしながらどれにしようか悩みに悩んでで選びました。

値段なんて覚えていない。

いまでも器を手に取ると、その時のワクワクした気持ちを思い出すのです。

25年以上前に手に入れた現川焼き湯呑は、悩んでいた時にお店の人が

「この窯元は長崎県無形文化財に選ばれていて、この模様は指でつけているんです。」

そんな事を言われたら居ても立っていられず、5客セットを清水買いした。

で、結局いくらで買ったのか全然覚えてない。

時々眺めては喜んでいる。

でも、どちらも買って良かったといまでも思っています。

他にも、運命に導かれるように出会ってしまって買ったものがたくさん。

(なぜか、器が多いけど本や洋服もたくさんある。)

出会ってワクワクした物が、何年たってもその時のワクワクやお店の人との会話を覚えている。

これはリアルなお店ならではだと思う。

そして、もうひとつは「そこのお店の選ぶ統一されたセンスが好き」というのもある。

お店の人の考え方などに共感していると、置いてあるものを疑うことなく安心して選べる。

「ここのお店が置いているのだから、これはいい物なんだろう。」

「このセンスはさすが!欲しくなっちゃうもの置いてる!」

そんな共感があると買い物が、さらに楽しくなるように思う。

蒲原屋も、お客様に「買う」をたのしんでいただけるようになりたい。

買い物が物を手に入れるだけの行為ではなく、新しい世界への扉を開く機会になって欲しい。

実店舗だから出来ることを、もっともっと大切にしていきたい。

 

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